広島大学アイソトープ総合部門

SiteMap

平成16年度障害防止法改正セミナーメモ

(広島大学が関係する点について纏めています)

開催場所 大阪科学技術センター(大阪会場)
開催日時 平成16年7月6日(火) 10:00~16:00

石田正美文部科学省科学技術・学術政策局原子力安全課放射線規制室長の話のまとめ

施行期日

公布(平成16年6月2日)後1年以内で政令で定める日
平成17年4月1日を目指して準備中
障害防止法の改正は公布されたが(6月2日)、その中のさらに詳細な内容はその下の政省令で検討中であり、今年の秋(~冬)頃公布予定

経過措置

従来の許可・届出は、改めて許可申請や届出の手続きを要さずに、新法の許可・届出とみなす。ただし、従来の届出使用者で改正後の許可使用者になる事業者は、使用施設の位置等の届出を要する。
※ 確認のため、各事業者に新しい規制対象下限値での再計算を求める予定(後日、国から連絡)

従来の表示付放射性同位元素装備機器(ガスクロマトグラフ用ECD)は、新法の設計認証を受けた表示付認証機器とみなす。使用条件は、告示で定める。
※従来、規制対象ではなく、新たに規制対象となる放射性同位元素の使用等に関する経過措置は政省令以下で規程 (案)新放射性同位元素は(○年4月)までは放射性同位元素ではないものとみなす。(○は19か20が入る予定)○年4月+1年は主任者の選任を要さない。

許可届出使用者の準備しておくこと

新しい規制対象下限値での許可使用者、届出使用者いずれに該当するかを計算
※現行の定義数量以上の放射性同位元素で計算。後日、国から照会予定

その結果
現行
現行許可使用者 新許可使用者 変更許可申請不要で新許可使用者に移行
現行許可使用者 新届出使用者 変更届出不要で新届出使用者に移行
現行許可使用者 規制対象外 汚染された物を廃棄、報告し、規制対象外
現行届出使用者 新許可使用者 許可申請不要、施行後3月以内に使用施設の構造等を届け出ることにより新許可使用者に移行
現行許可使用者 新届出使用者 変更届出不要で新届出使用者に移行
現行許可使用者 規制対象外 汚染された物を廃棄、報告し、規制対象外

設計認証、特定設計認証

設計認証 平成15年8月の中間報告書での設計承認に対応すると考えられる。 放射線測定器校正用線源等
特定設計認証 平成15年8月の中間報告書での型式承認に対応すると考えられる。 煙感知器等

使用者が設計認証機器を購入した場合
   30日以内に使用の届出
   ※一般の線源の使用の許可・届出とは別の届出
   ※すべての設計認証機器の使用を廃止する場合は、廃止の届出。その際は、販売業者又は製造業者へ引き渡し

使用者が特定設計認証機器を購入した場合
   使用の届出は不要
   廃棄するときは販売業者又は製造業者へ引き渡し

貯蔵能力への加算の考え方

設計認証、特定設計認証、新しい規制対象下限値以下:加算しない

全事業者の準備

現行の定義数量以下の線源の把握の徹底→移行後引き続き使用する線源の整理

定期確認について

平成15年8月の中間報告書での説明
現行 定期検査は施設の技術基準の適合性(ハード面)を対象
→改正案 定期検査に安全管理の行為基準(ソフト面)を追加
今回の説明
現行 定期検査(ハード面の検査)
→改正案 定期検査(ハード面の検査)+定期確認(ソフト面の確認)
 定期検査は3年に1回実施。定期検査も3年に1回実施することを検討しており、その次期は定期検査と同じ頃が合理的と考えている。

第3種放射線取扱主任者免状

規制対象下限値の1000倍まで密封線源の届出使用者の主任者
   第3種放射線取扱主任者免状は国家試験を課さず、講習の終了のみで与えられる。

放射線取扱主任者の定期講習

改正後: 施設毎に選任されている主任者に定期的な講習を義務づける。
   定期講習の対象、受講期間、受講手続き等に関しては政省令での検討事項

改正後の予防規程の記載内容

政省令で検討中

放射化物の取扱、管理区域の一時的解除

規制室内部で検討中で、政省令の中に出てくると思われる。

3H等免除レベル以下の非密封RIの管理区域外での取扱について

管理区域外で使用可能とする方向で検討している。ただ、その廃棄物が問題であり、RI施設にもっていって廃棄すること等、検討中。政省令の中に出てくると思われる。

PETの廃棄物

11C, 13N, 15O, 18Fの廃棄物で7日間経過後のもののみ障害防止法の適用外とする。

パネル報告の中で重要なもの

唐司定吉(日本アイソトープ協会)
現行法令で規制対象外となっている密封RIを洗い出しておく
その際、必要と思われるチェック項目
 ・製造者 ・線源型式(製造番号) ・使用目的 ・核種 ・放射能(購入時、‘05年04月時)(減衰補正できるかどうかに関しては政省令に出ると思われる) ・保管場所 ・その他(独自の管理番号等)
不要となった線源の廃棄に関して、RI協会での引き取りも検討している。

青木功二(アロカ)

主な線源内蔵機器
γ線エリアモニタ 90Sr 3.3MBqを内蔵
β(γ)線ガスモニタ 90Sr 3.3MBqを内蔵(機種によっては内蔵していないものも有り)
β線水モニタ 137Cs 740kBqを内蔵(機種によっては内蔵していないものも有り
液体シンチレーションシステム 137Cs 740kBqを内蔵
ローバック液体シンチレーションシステム 137Cs 185kBqを内蔵
フロアモニタ 63Ni BSS以下
3Hサーベイメータ 63Ni BSS以下
サーベイメータに付属していたチェッキングソース
液体シンチレーションシステムの校正用線源 BSS以下

メーカー(アロカ)の対応予定
   BSSレベル以下の核種に代替可能な機種 → 線源の変更を検討
   BSSレベル以下の核種に代替不可能な機種 → 設計認証を取る
   過去に販売した機器 → できる限り設計認証をとる

ただし、すべての現有保持者を把握することは困難
使用者の届出が必要(法令上の責任は使用者にあっても販売上の社会的責任は逃れられない。)

▲ページTOPへ

≪ 「セミナー報告」のページへ戻る